>>277続き)

『赤福』の内容が変わったわけでも、宣伝が変わったわけでもありません。
見込み客のタイミング(メンタル)が合致したから、「買ってみようかな」となったのです。
そして、見込み客のタイミングが合致するまで、『赤福』が商品棚に並び続けていたから
(いつでも買える状態になっていたから)、その結果が生まれました。

そう考えると、ファミリーミュージカル『えんとつ町のプペル』のチケットの売り方は一択で、
「365日24時間売り続ける」です。
見込み客がチケットを買いたくなるタイミングなど、こっちでは計れないので、
「いつでも買える」という状態にしておく。
オフラインと違って、座席数の上限など無いのだから。


▼ 見込み客はどこでブレーキを踏むか?

各所の許可がとれた後、オンライン公演のチケットの販売を開始するタイミングなんて「今」以外ありません。
ただ、そこには「オンライン公演の購入は頭にはあるけれど、ブレーキを踏んでしまう人」がいます。
「オフラインのチケットを狙っている人」です。
「できれば生で観たい。それが叶わないのであれば、オンライン公演のチケットを買おうかしら」と考えている人です。

その人がオンライン公演のチケット購入の検討に入るのは、「オフラインのチケットが取れなかった後」です。
つまり、オンライン公演の販売期間が短くなります。
リーダーは「その短い販売期間で『なんとか買ってもらう』」という博打をしてはいけません。

見込み客がブレーキを踏むポイントに先回りをして、今回の場合だと
「ならば、どうすれば、オフライン公演のチケットを狙っている人が、
 今、この瞬間にオンライン公演のチケットを買ってくれるか?」を考えた方がいいでしょう。
オフライン公演を狙っているお客さんに、オンライン公演のチケット“も”買っていただくには、
当然、オフライン公演とは違うバリュー(現場では味わえない魅力)をオンライン公演で提供する必要があるでしょう。