>>988続き)

議論の中では、
「二人以外はステージからハケましょう」
「二人以外には照明を当てないようにしましょう」
という意見が最初に出てきたのですが、それに対して、
「ごめんなさい。対案がないまま喋り出しているのですが、
『二人以外はステージからハケる』や『二人以外には照明を当てない』は、
もう何も思いつかなかった時の最後の手段にとっておくとして、
やっぱり、せっかく全員野球で進めてきた作品ですし、
『ラストシーンは全員がステージ上にいて、全員がライトが当たっている』
方向でアイデアを出し合ってみませんか?」
という“反対意見”が出たんです。
 
今、聞いてどう思いました?
 
不快には感じなかったですよね?
 
「対案は無いんだけど、そっちの方向に進めない方がイケてるんじゃね?」
という言い方をされて、これには、その現場にいた皆が
「そうだね。一旦、全員がステージ上にいる方向で考えてみよう。
で、最悪、何も思いつかなかったら、今、出ているアイデアでいこう」
となったんです。
 
その結果、とんでもないアイデアが出てきて、
「やっぱり全員がステージに残る方向でアイデアを出し合って良かったね」
と全員がなりました。
 
「否定をするのなら、対案を出せ」がまかり通っているチームだと、
絶対に辿りつけないゴールです。