>>795続き)

はぁーーっ、そっち来ますかーーっ! みたいな。
そっちってなるほどなーっ! いろいろ難しいですけどやったら面白いですねっていう。

でも、さっきの文脈? 歌舞伎っていうものは役者を見に来てるんだっていう、
その文脈で考えると、確かに海老蔵さんがその役をしたら……面白いっ(小声)。
ゴミ人間が早替りでその役になったら、「役者を見に来てる」っていう、そのラインで考えた時に、
ムッチャクチャ表現するのは難しいですけれども、あぁ面白いなっ…ていう。

これは本っ当に勉強になった。ムチャクチャ勉強になりました。

やっぱミュージカルは……やっぱ主演の方に学ばせていただくことって多いですね!
ミュージカルはやっぱ、ボクはやっぱり吉原光夫さん塾だなと思っていて。
主演の方とずっとディスカッションするんですよ。
あーですねこーですねって。
歌舞伎はやっぱ海老蔵さんとディスカッションして。
あーですねこーですねって。

で、譲れない所もある、当然。
ボク、これがやりたいんです。これはやって下さい、って言う事もあるんです。
海老蔵さんに対しても光夫さんに対しても、
「ごめんなさい、これはやって下さい」っていう事もあるんですけど……。
……それより何よりやっぱ、光夫さんが「こんなんどうですか」とか、
海老蔵さんが「こんなんどうですか」って言って下さるそのご意見が、
ムチャクチャいちいち刺さって。ムッチャクチャ勉強になって。
今まで自分が見ていた世界が、いかに小さかったかって、なんか思い知らされますね。

だって歌舞伎のそんな事、知らなかったもん!
歌舞伎を、これまでずっと何回も見に行ってたのに、知らなかったんだもん!
歌舞伎がそこまで役者ファースト、つまり、歌舞伎が一人何役もやる理由ってなんなのっていうのを、
作り手になって初めて、「あーっ、そういう事かーっ!」ってなったんで。