まず、「心臓役」は海老蔵さんにやっていただくように書いています。

オープニングで派手な太鼓の音と共に、真っ赤な着物を着た海老蔵さんが花道から出てきて、ステージ中央まで、走ってって、そこで舞って、その舞いに引き寄せられるように、「長崎くんち」の龍踊りのゴミバージョン(ゴミの龍みたいなやつ)が出てきて、海老蔵さんを取り囲んで、スッタモンダありまして、ゴミが巻き付いて、心臓からゴミ人間に早替えします。

「ト書き」には、「心臓の赤い着物にタイニーを仕込んでおく」と書いています。

「タイニー」というのは小型のスモークマシンですね。

花道から出てきた赤い心臓の海老蔵さんの身体から、「ONE PIECEのルフィーがギアセカンドをブチかました時に出てくるような煙」がシューっと上がっていたら、カッコイイじゃないですか?

花道を走れば、そのまま、その煙が軌跡になる。

ここには照明演出的な狙いもあって、照明って、何かに反射して、ようやく光を確認できるわけですが、この時、海老蔵心臓さんに赤い照明を当てると、海老蔵心臓さんの身体から出ているスモークに赤色がのって、海老蔵心臓さんが赤く輝いているように見える。


……といったことを「ト書き」で書いています。