「サラリーマン芸人。」 竜兵会 (双葉文庫)  
第4章 上司の転がし方/有吉弘行
【サシ飲みには別の意味も隠されている】

・ あいつ(上島)は、自分がしてる感動話をちょっとあおってあげると、泣きながら自分の話を
 ボロボロさらけだしてくるんですよ。
 例えば誰かのちょっとした悪口を言ってるときに、「実は僕も○○のことが好きじゃないんですよね」と
 相づち打ちつつ、「で、本当のところ、竜さんは誰が一番嫌いなんですか?」と聞くと、バカだから
 「○○が嫌い」と本音を喋ったりね。そういう内緒の話もしっかり押さえて、
 何かあったときの隠し球用に持っておくんですよ。

 こういうネタが後々、効いてくるんです。竜さんが僕に悪い態度や話をしたときは、
 「竜さん、あまりそういうこと言ってると、あのこと言っちゃいますよ。ね、竜さん」
 みたいな目配せをすると、竜さん慌てて「言わないでくれ!」になりますから。

 自分より上の人を操るには、そういう弱点もも握っておかないと。
 自分を守るナイフはしっかり持ってなければ、安心して生きていけませんよね。