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■働くとは、人のことを考えてメリットをもたらすこと

あらためて整理しますが、「働く」とはどういうことか?
答えは、「価値を生む」ということです。

じゃあ、この場合、スニーカーの販売を任されたスタッフは、どう働けばよかったのか?
まず、材料費、固定費、変動費ウンヌンカンヌンを把握して、
1日に何足売ればトントンになるのか?という「損益分岐点」を把握する。
そこで、「どうやら1日に10足以上売らないといけないらしい」という答えを割り出す。

これまで、朝から晩まで一生懸命営業した結果、1日の販売数が7足だったわけだから、そこで、
「ああ、この売り方をしてちゃダメなんだな。どうすれば、1日に10足以上を売れるようになるんだろう?」
と考え、そして、思考錯誤を繰り返して、そのラインにのせる。
これが「働く」ということです。

「漢字ってよくできているな」とつくづく思うのですが、「働く」という字と、「動く」という字の違いって、
「人」が入っているか否かで、「働く」には人がいるのですが、「動く」には人がいないんですね。
つまり、「動く」というのは、極めて一人よがりのアクションで、人のことを考えていない。

社会に出た以上は、人に何かしらのメリットもたらさないと生きていけないわけだから、
ちゃんと人を想像して、「働く」ことが大切です。

小学生の頃から、何も考えずに、ただ動いているだけで100点をもらえたから、
麻痺っている人がほとんどですが、社会に出ると「動く人」というのは0点です。
「働く」ことで、はじめて評価される。

なので、時々、「私、こんなに頑張ってるのに、なんで評価されないの?」と言う人がいますが、
「それはキミが働いてないからだよ」というケースがほとんどです。

(終わり)