>>571続き)

■タイミング

「サウナブームの立役者」で検索すれば、いろいろ出てきますが、
僕のような「いやいや、サウナには興味ねーよ」という人間の耳を引っ張ったのは『ととのう』というワードでした。
サウナブームの仕掛け人の方は、当初、そのゾーンに入ることを
『恍惚』や『サウナトランス』や『ニルヴァーナ』と呼んでいたそうなのですが……
きっと、その名前では僕のようなサウナ情報感度が低い人間には届かなかったと思います。

『ととのう』という言葉には、「ととのった/ととのっていない」が含まれていて(「not」が含まれていて)、
自分がまだ「ととのったことがない側の人間」であることがイメージしやすかったんです。
なので、「ととのってみたい」となった。
語感の良さもありますね。なんだか、言いたくなる。
#亀田兄弟よりも #亀田三兄弟の方が言いたくなる

今のサウナブームの引き金の一つには、『ととのう』という【ネーミング】があったと考えられます。
#ベテランサウナー達の間では昔から使われていた言葉だそうです

次に、今日のサウナブームは【タイミング】も大きく寄与しているように感じます。

特定の技術の成熟度、採用度、社会への適用度を示す『ハイプ・サイクル』というものがあります。
テクノロジー系の方には耳馴染みのある言葉だと思います。
最新テクノロジー(サービス)は……「黎明期」「流行期」「幻滅期)」「回復期」「安定期」に分けて見ていくと、
その盛り上がりは【N字曲線】を描くことがよくあります。
「ビットコイン」をイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。

皆の期待が集まった時は猛スピードで過度に盛り上がるのですが、流行りがピークを迎えた直後に、
もう誰も話題にしないような「幻滅期」がやってきます。

それでも、一部の人達がしぶとく続けて、もろもろの環境が整ったタイミングで、
「回復期」が来て、再びジワジワと盛り上がり始めて、「安定期」に入る……とまぁ、そんな感じです。