>>10続き)

■「嘘」をつかず、もう一度見たくなるエンタメにする

さて。
そんな中、コカコーラさんから「コカコーラZERO」のいわゆる『案件』と呼ばれるお仕事をいただいたんです。

お請けした理由は一つで、「毎日飲んでるから」です。
おそらく、日本だと確実にトップ10人に入るぐらい「コカコーラZERO」を消費しているんです。
ライブ配信とかで、コカコーラZEROが映り込んでいるところを見かけた人もいると思います。

ただ、「毎日飲んでるから」とか「本当に好きだから」というのはコチラ側の理由で、
世間は、そんなことを知らないじゃないですか?

なので、僕がコカコーラZEROを飲んで、「やっぱりコカコーラZEROだぜ」みたいなコトをやったら、
「わ〜、案件をこなしてるな〜」となると思うんですね。
どうしたって嘘臭さが拭えない。

今回、コカコーラJAPANさんからの依頼は、
「インスタのストーリーを使って、『ZEROのおいしさはコトバにならない』を表現してください」
というものだったんですけども、綺麗なモデルさんとか、イケメン俳優だったら、
それでも見ていたい(見るに値する)けど、41歳の絵本作家だか何だか分からないようなヤツが、
そんなことをしても、喜んでもらえないような気がして、「これは困ったなぁ〜」となったんです。

喜んでもらえなかったら、それこそスポンサーさんや商品が悪者になっちゃうじゃないですか?
僕、本当に心から「コカコーラZERO」を愛しているので、それだけはあっちゃいけないんですね。

なので、ちゃんと向き合って、ちゃんとエンタメに昇華しようと思って、出した結論が、
「カッコイイCMに憧れている西野」と
「それに付き合わされて、ハッシュタグで悪口(本音)が出てしまっているマネージャー」
という変なコマーシャルです。