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サロン過去ログ (※一年前のサロン記事ダイジェスト)

数字を支配し、物語を味方につけ、表現に狂え
2021.07.02 投稿

今日は『数字を支配し、物語を味方につけ、表現に狂え』というテーマでお話ししたいと思います。
「表現」というのは僕らのチームの場合だと「エンターテイメント」になりますが、
ここは、ご自身のサービスに当てはめて(置き換えて)もらえると助かります。

■正解を追うと、あるタイミングで不正解になるよね

「何百個売れた」「何百人動員した」といった調子で、僕らのアプローチには、必ず数字がついてまわります。

そして、数字が出た後に僕らがやるのは
「さらに50個売るためにはどうすれば?」「さらに50人動員する為にはどうすれば?」
という足し算です。
そこから、“より効率的な足し算”を探し始めます。

分かりやすくYouTubeで例えるなら、「サムネイルを◯◯にした方がいい」や
「動画の時間は◯◯にした方がいい」といった、あの感じ。
“その時の正解”を追いかける競争です。
そして、その創意工夫がその刹那、一定の成果を出してくれるもんだから、
僕らは目の前の数字を神様のように崇めてしまいます。

しかし、結果的にYouTubeで勝ち残ったのは「サムネイル」も「動画の時間」もガン無視で、
「切り抜きされた方がよくないっすか?」の、ひろゆきサンでした。

正解を追い求める競争の先に待っているのは「同質化(みんな同じ形になる)」で、
どこかのタイミングで、まったく違う文脈でフラフラと乗り込んできた変な形の黒船に全てひっくり返されます。
これはインターネット元年から続く伝統芸で、僕らは(いいかげん!)歴史から学ばねばなりません。