>>250続き)
 
こういう時は「業界の習わし」よりも、自分の(お客さんとしての)気持ちを優先した方がいいと思っていて、
僕的には「面白いか、面白くないか、よく分からない映画を観に行く気にはならない」というのと、
あとは絵本や小説で読んで面白かったら、
「『ここに書かれている文字列が映像になったらどうなるんだろう?』とか、
 『このキャラクター達が動いたら、どうなるんだろう?』という興味と確認作業で映画館に足を運ぶ」
というのがあるので、事前に絵本や小説を発売することは勿論のこと、
事前に脚本を公開することにも、何の躊躇も無いんです。
 
なので、前作も映画公開前に(クラウドファンディングのリターンとして)脚本を出したのですが、
あの時はあの時で、すごい大変だったんです。
「えええ!? 映画公開前に脚本なんて出しちゃダメじゃん!!」という声がメチャクチャあった。
 
ですが、今の説明をキチンとさせていただいたところ、
「まぁ、たしかに、小説とか普通に出してるよね」となって、なんとか映画公開前に出すことができました。
 
■制作途中の脚本公開は、ブロードウェイの文化が後押し

今回の脚本公開が前回と違うところは、まだ、脚本すら制作途中だということですね。
 
すでに、ご覧になられた方もいらっしゃると思うのですが、一応最後までは書き上げているんです。
書き上げてはいるんだけど、まだ「第3稿」なんですね。
ここから、美術やキャラクターの開発が進むにつれて、当然、脚本も修正をかけていくんです。
 
前回は、映画公開直前での「脚本公開」だったので、その時にはすでに作品は完成していたのですが、
今回は、まだまだ完成していないどころか、これから作っていくところでして。
 
昨日、さっそく読んでくださって、感想をツイートしてくださっている方がいて、
これを制作途中に知れることは作り手にとってはメチャクチャありがたいことなんです。
完成してしまってから「ここが分からなかった」と言われても、どうしようもないですが、
今だったら、対応できるので。