>>827続き)

それが何かと言うと、3日前に地元・川西に帰っていて、
夜に、大工をやっている高校時代の先輩と呑んでいた時に、その先輩が
「資材の値段が上がりまくっていて、今はもう、一軒家なんか建てられへんで」と言っていたんです。
今、「海外から何か仕入れる」って、もうメチャクチャお金がかかるようになっていますが、
建築はモロにその影響を受けているんですね。

「賃貸vs持ち家」の議論には、「銀行からお金を借りたりして、本気で頑張れば持ち家を買える」
が前提にありますが、少なくとも「新築なんて、ほとんど買えない」というのが今です。
「前まで、3000万円出せば買えていたのに、今は5000万円かかります」という世界線なので。
そもそも買えないんですね。

なので、ちょっと寂しい話ですが「賃貸vs持ち家」というのは、一昔前の(日本が強かった頃の)議論で、
今は「賃貸vs中古の戸建て」という感じで、ちょっと条件を絞らなきゃいけなくなってきていることを、
この度、地元の大工さんの声を直に聞いて、ひしひしと感じました。

「人口減少」や「円安」や「戦争」などなど、それらはまだ「自分達にはそこまで関係のない話」と思って
ノンビリしていた方も多いと思うのですが、ここにきて、いよいよ「目に見える形」で
僕らの生活に影響が出てきた。前まで買えていたものが、買えなくなってきた。

考え方を改めなきゃいけない時期にきていると思っています。

■「皆が建てて欲しい家」を建てる、という選択肢
 
これまでのやり方で一軒家を建てられないならば、それこそ「働いてくれる家」を建てるとか、あとは、
これも先日、その地元の大工の先輩と、サロンメンバーさんと呑んでいた時に話になったのですが、
「皆が建てて欲しい家」を建てるとか。

自分が建てたい家と、皆が建ててほしい家の重なっている部分を探して、家を建てる。
そうすると、家代を全部自分で負担しなくても、一部は、クラファンなどを使って皆からの支援で賄える。
「マイホーム代は全額自分負担」という固定観念からの脱却ですね。