「4分33秒」は、アメリカの作曲家である『ジョン・ケージ』が作曲し、1952年に初演された「3楽章」から成る楽曲だな
 しかしながら、3楽章から成る「4分33秒」の全楽章は全て“休み”となっており、楽譜は以下のようになっている

I (第1楽章) TACET (休み)
II (第2楽章) TACET (休み)
III (第3楽章) TACET (休み)

 「TACET(タセット)」とは、音楽用語で「比較的長い間の休み」を意味する
それが3楽章全ての楽器の譜面に書き込まれていて、楽譜が意味するところは“休み”だけと言う事になる
 しかし、「“休み”だけ」と言っても、聴衆を前にして、指揮者は指揮台へと登り、演奏者はしっかりとステージに出て演奏姿勢へと移る
 ところが、楽譜に書かれているのは“休み”のみ
結局、「4分33秒」の間、全く演奏する事無く曲は終了し、指揮者と演奏者は聴衆に対して一礼し、聴衆は「4分33秒」の無音の音楽に対して拍手が送られる
 これだけ見たら、もう「お笑いのコント」のような楽曲
しかしこの「4分33秒」は世界的に見ても非常に高い評価を受けている楽曲の1つと言える