>>11続き)
 
とにかく最悪の事態だけは回避したくて、謹慎中に彼を何度か飲みに誘いました。
 
その時もどこか落ち着かない様子で、きっと、まだ症状が良くなっていない…というか、
深くて暗い穴から抜け出せていない(戻り方が分からなくなっている)のだろうと思いました。 
堤下からしたら、「これは一体、何の飲み会なのかな?」という疑問があったかもしれません。

「まだ帰るなよ」と言って、結構、遅くまで連れ回しちゃって申し訳ないことをしちゃったけど、
ただの「時間稼ぎ」のような夜になっちゃったけど、あそこで手を離したら、本当に消えて無くなりそうだったので。
 
僕は、こんな性格なので、睡眠薬や抗うつ剤、その他、精神安定剤の類を一切服用したことがないので
「抜け出せない苦しみ」を本当の意味で理解することはできません。 
ですが、穴から抜け出す方法を探り続けることと、友達として近くにいることぐらいはできるので、
日本中が何を言おうと、堤下の味方でいることを決めました。
 
あと、「生きる理由」があった方がいいと思ったので、ちょっと先の約束…、「復帰後の舞台」を約束しました。 
「出番を必ず用意するから、腕を鈍らせないでね」と。 
僕は結構「有言実行」の男なので、この約束は、かなり近いうちに果たします。 
 
■仕事を失ったぐらい屁でもない
 
堤下は二度の事故でいろんなものを失いました。
 
一度、「精神的に大丈夫かしら?」という心配を持たれてしまうと、堤下を起用する側にもリスクがあるし、
テレビ復帰もそう簡単にはいかないと思います。 
この間に若手芸人は増えているわけだから、劇場出番をたくさん貰えることも無さそう。
 
でも、そんなのは大した問題じゃない。 
僕を見てもらったら分かると思うのですが、西野なんて、「いただいている仕事」の方が稀で、
基本的には自分の仕事は全部自分で作っています。