>>98続き)

■「住む」か「遠くからワザワザ来る」か。

これはプペルのミュージカルチームの結論でもあるのですが、結局、
現地に住まないと(現地に住んでズブズブの関係にならないと)何も始まりません。

サロンなので思いっきり生々しい話をすると、ああいう場所で勝負するのであれば、用意しておかなくちゃいけないのは、
「①圧倒的な才能」と「②(チャンスの近くの物件に住む)家賃」と「③交際費」です。
若手アーティストには②と③が用意できないので、だから無名の若手アーティストは、
無料で参加できるレセプションパーティーに自分の作品のポートフォリオを持って(今ならInstagram)参加します。
②と③が「コミュニケーションに割くコスト」ということになるのですが、②と③を削って、
日本から作品だけ持っていって、「どうだ? これが日本だ!」をやったところで、
「クールだね!」と言われて終わりです。

今、若手から「どうすれば上手く行きますかね?」と相談されたら、僕は「エンタメの震源地に引っ越せ」と返すでしょう。

その一方で、今回の旅で「『原作者』のお金の使い方(身体の使い方)」も学びました。
ブロードウェイでも、ラスベガスでも、そして昨夜のハリウッドでも、
「AKIHIRO(NISHINOさん)が私に会うためだけに、わざわざ日本から来てくれたー!」
というのが、本当に効いていて、毎度「移動距離」の重要性を知ります。

これは「惚れさせるお金(身体)の使い方」で、イベントが小さければ小さいほど(プライベートの食事会とか)、
わざわざ飛行機に乗って会いに行った方がイイ。
※『作品』というものへのリスペクトが本当に強いので、「ご本尊が降臨された」みたいな空気になるんです(笑)

これはまぁ『原作者』ならではの惚れさせ方だと思うのですが、「住む」か「長距離移動をする」に
コストをキチンと支払って、「内側に入り込んで、内側から崩していく」が最も確実な打ち手っぽいです。

まぁ、今日お話ししたのは、「圧倒的な才能(ねじ伏せることができる腕力)」を持ち合わせていることが大前提なので、
その順番だけは間違えないようにしてください。