邦ちゃんには芯がある


——M-1の審査員になられたことでのインタビューも数限りなくオファーが来たのでは?

山田 何が聞きたいんでしょうね。別に「楽しかったです」って言うしかないんだけど。元雨上がりの宮迫(博之)にこの間会ったら「自分も点数付けてました」って言ってた。
「姉さんの点数と全然違いました。最初の84、あれは辛くないですか? 自分、91だったんですけど」って、プロでも聞いてくるんですよ。「なんでって、84だったからだよ」って答えるしかないけど。

山田 せっかく出るんだから「ああ、山田邦子だな」と思ってもらったほうがいいし。だからといって奇をてらったわけじゃないよ。でも、そういうふうに書いてる人がいましたね。
「(過去の採点を)予習してきたらどうですか。最初は90点台に決まってるじゃないですか」みたいに書いてる人がいて、エーッて。それ、決まってるの?

——もし決まってるとしたら審査は要らないですよね。

山田 (立川)談志さんの時見てない? 50点とかあったじゃん(笑)。まあそこまで下がらなくてもいいけどさ。

——かつてはもっと点数のバラつきありました。

山田 そうそう。いつからか、傷つけないで全員でゴールしましょう、みたいな空気になりましたね。1000万円をもらえる1位を決めれば、あとは傷つかないところに行くのかもしれない。