>>420続き)

皮肉にも新型コロナウイルスが時代を前に進めてくれたおかげで、
今はクラウドファンディングに対する理解が随分進みましたが、
当時は、このような「知識不足からくる誹謗中傷」がたくさんありました。 
それによって中止に追い込まれた挑戦もたくさんありました。
 
悔しかっただろうな。 

無知な善人の正義感はいつも始末が悪く、時代を遅らせる。 
 
クラウドファンディングから学んだことは本当にたくさんあります。 
中でも、クラウドファンディングというものが「資金調達の手段」ではなくて、
「共犯者づくりの手段」ということを知れたことは、後の活動に大きな影響をもたらしました。
 
先ほども申し上げましたが、購入型のクラウドファンディングには「リターン(返礼品)」が存在します。 
「3000円ご支援いただければ、絵本『えんとつ町のプペル』にサインを入れてお送りします」というものです。
「絵本をお送りします」とサクッと言っちゃっていますが、どっこい、
支援者様にお送りする絵本には当然「原価」が発生します。
 
そこに「配送費」がかかってきて、場合によっては配送を手伝ってくれるスタッフを雇わなければなりませんし、
クラウドファンディングの「手数料」も支払わなければなりません。
 
となると、残るお金は雀の涙ほど。 
下手すりゃ収支がマイナスになることも。 
「クラウドファンディングをしておいて、収支がマイナスになるとは何事か?」と思われるかもしれませんが、
これがクラウドファンディングです。
 
それでもやるメリットがあるからやっているのですが、それを知るには、「支援総額」ではなくて、
「支援者数」に目を向ける必要があります。