>>753続き)
 
■「交渉」と「人格」は切り離して考える
 
次に、あの人達ときたら、平気な顔でふっかけてきます。まず最初に「最高金額」を要求してきます。
なので、酔っ払った時の西野みたいに「いいっすねー!やりましょー!」とか言ってたら、
それこそBARを一晩貸しきるだけで、とんでもない金額になります。

このへんはもしかすると環境の違いが大きいのかもしれません。
島国・日本だと、明日も明後日も同じ人に会うから、
「ボッタクリに成功してしまった方が(コミュニティー内の立場が悪くなって)自分の首がしまる」というのはあるけれど、
大陸で、かつ入れ替わりが激しい町だと、「たくさん貰えるなら、たくさん貰った方が得!」というのがあるから、
要求金額は最高到達点からスタートする…という感じになっちゃうのかも。
 
ただ、今、なぜ「環境の違いかも」と言ったかというと、最初に膨大な金額を要求してくる人が、
べつに「悪い人」じゃないからです。
さっきまで、笑顔で話していた人が、いきなりメチャクチャな金額を要求してくるので、
僕らからすると「二重人格かよ」と思っちゃうのですが、そうじゃなくて、それが彼らの普通なんです。

つまり、「この人、いい人だよねぇ」と思っていても、金額交渉のシーンでは油断しちゃダメだよ…という話です。
メチャクチャいい人だけど、ボッタクリをする日本人よりも高額の請求をしてくることがあるので、
そこは気をつけて、一つ一つ、ちゃんと値段交渉をしていかなきゃいけません。
日本みたいに「いい人だから良心的な価格」なんてことは無いので、そこはキチンと『人格』を切り離す必要があります。
 
あとは、「親しき仲にも交渉アリ」みたいな気持ちでいないと、なんでもかんでも「いいっすよー」と言ってたら、
平気でナメてくるので、少しでも違和感があったら、しつこく詰めた方がいいです。
 
今回、自分ともう一人のスタッフで、これまでの契約内容を見直して、おかしいところをガン詰めしたんですけど、
「あ。コイツらを敵にまわしたら厄介だな」と思われるぐらいがちょうど良くて、
若干、恐怖オーラを纏っていないと良好な関係が築けない…というよりも、
それぐらいやって、初めてビジネスパートナーとして信用されます。