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■追い込まれた時ほど地味なコトをする

そんなこんなで、ご覧のとおりミュージカル『えんとつ町のプペル』の大阪公演は追い込まれております。
ドラマの脚本にしては、ワザとらしいぐらい追い込まれています。

これをそのまま放送したら、「そんなピンチが次から次へと襲ってくるハズないじゃん」というクレームが届くほど。
ですが、「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったもので、今起きているこの世にも奇妙な物語は全て現実です。
「補助金問題」「稽古場問題」「宿代問題」「1000万円問題」が1日おきに襲ってくる世界が現実にあるんです。

しかしまぁ、冒頭でお話ししましたが、「挑戦」を選ぶと、このような絶対絶命を味わうこともあるでしょう。
八方塞がりで、「どうすりゃいいのっ!」という状況は、皆さんも経験されてきただろうし、これから経験されると思います。

こういう局面に立たされた時、いつも後輩達に次の言葉を伝えています。

「派手な技は使うな。一発逆転は無い」

一発逆転などありません。
あるのは、「何もせずに負ける」か、「一発逆転を狙って負ける」か、「ジワジワと逆転する」の三つ。
この局面でチームが身体を向けなきゃいけないのは、三つ目の「ジワジワと逆転する」です。

借金もそう。一発では返せません。
「こんな僅かな金額をチビチビ返していたら、返済が終わるのは、いつになるよ」
と思えるような金額をチビチビと返していくしかありません。

気が遠くなるような作業だけど、それを続けているうちに、あるラインを越えます。
「…あれ? いけるかも!」と思えるラインです。
そのラインまで乗せれば勝ちで、そこからは(メンタルも前向きになり)スピードが加速します。

ほら、ウンコだって、「あ。漏れるかも」と思った途端、すっごい勢いで漏れそうになるじゃん。あれと全く同じです。
#絶対に違うだろ