>>176続き)
 
僕が製作総指揮として入っているプロジェクトもいくつかあるのですが、
中には、ウチの若手が「プロデューサー」的なポジションで入っているプロジェクトもあったりなんかします。
プロデューサーとして入った若手は、当然、予算管理や、
あとはスタッフの座組み(誰に仕事をお願いするか?)を担当するわけですが、
今日はこの「スタッフの座組み」についての話です。
 
彼らが仕事のオファーを出す時、多くの場合、「西野と仕事を一緒にしているクリエイター」なんです。 
もちろん、西野と仕事を一緒にしているクリエイターに投げれば、色々と話は早いし、大前提として、
たくさんいるクリエイターの中からメチャクチャ優秀な人が西野と仕事をしているわけですから、
「西野と仕事を一緒にしているクリエイターに仕事を依頼する」というのは大体正解なんです。
 
ただ、ミュージシャンにしても、デザイナーにしても、建築士にしても、エンジニアにしても、
得意不得意は確実にあるんですね。
 
ロックが得意なミュージシャンもいるし、
フォークが得意なミュージシャンもいるし、
パンクが得意なミュージシャンもいるし、
ヒップホップが得意なミュージシャンもいるし、
アイリッシュが得意なミュージシャンもいる。

その時、「西野が仕事で御一緒したのは『アイリッシュが得意なミュージシャン』だけれど、
今回の仕事では『ヒップホップが得意なミュージシャン』が求められている」という場面って結構あるんです。
その時は、『ヒップホップが得意なミュージシャン』に仕事を依頼しなきゃいけないのですが、
プロデューサーにその手札が無かったら、
「西野と一緒に仕事をしている『アイリッシュが得意なミュージシャン』にヒップホップを作らせる」
みたいな“誤ったプロデュース”をしてしまう。