>>269続き)

[16:50]《今回のニューヨークで学んだことは何ですか?》

・NYのリーディング公演では、ブロードウェイのプロデューサーに「素晴らしい!」とドハマりした。
 で、翌日もそのプロデューサーが来て下さって、「何か足りてない物や、私に出来る事があるか」と言われたので、
 僕は「強いチームが欲しい」、「ブロードウェイの強いクリエイターに片っ端から会わせてくれ」と言った(笑)。
 そうしたら翌日の夜にまた会食の場を設けて下さった。

・その時にすごい思ったのは、メッチャ質問攻めされる。
 「えんとつ町のプペルって作品をどういう気持ちで作ったのか、誰に届けたいんだ」
 「なぜブロードウェイでやる必要があるんだ」「ここにはどういう意味があるんだ」
 とか、取り調べかい!っていうぐらいの質問攻め。

・で、それに対して全部僕がパンパンパンパンって淀みなく答えるじゃないですか。全部自分が答え持ってるから。
 そうすると、「ああ、そういう事、スゴイ!」「もう応援でも何でもするー!」ってなるんですよ。

・で、実はこれが今まで出来てなかった、と思った。
 例えるなら、作品がカラダならば、作者っていうのは心臓。この両方が必要だったと。
 作品だけバンっと出して、あとは伸るか反るかみたいな事やってても、いつまで経っても始まらなくて、
 作品と一緒に作者も行かなきゃいけない。でないとアッチでは何も始まんねーと思って。

・考えが甘かったんだろうね。プペルって作品が強かったらイイっしょ、みたいな感じで送り出してたけど、
 そうじゃなくて、この作品のバックボーンを知りたい人がメチャクチャいるんだと。
 どれくらいの覚悟を持ってこの作品を作ってるんだ、っていう事を知りたい人がいるわけでね。
 それを知った上で応援したくなる。投資家もプロデューサーもそうだし。

・なので、また来週NYに行きます。それは会食のためだけに。
 仕事じゃないんですよ。人に会って、思いを語るっていうことのためだけにNYに行くんだけど、
 それがメッチャ大事なんだなということが今回分かったという感じでございます。

(*終わり)