>>63続き)

ザックリと概要をお伝えすると、「叱られる」は、「自分で頑張ることができない人」の最後の救済手段だったのに、
それが「パワハラ」だの何だのでできなくなってしまって、自己責任の世界になった結果、
「『自分に対して常に課題を与えて、1人で前に進める子』と『そうでない子』の二極化が進んだ」と。
 
これ面白いですよね。 
太古の昔からあった「最近の若い奴は…」という話じゃなくて、
「最近の若い奴を作り出しているシステム」に疑問の矢印が向いている。 
これは、もう多くの大人が感じていることだと思います。
 
二極化は確実に進んでいて、落ちこぼれる子はトコトン落ちこぼれて、
それでいて「叱るのはNG」「労働時間も無理できない」という感じなので、もう逆転の芽が摘まれている感じです。
 
ウチもかなり積極的に若手を採用していますが、「叱られずに育った子」は確かにいて、
叱られる免疫がないので、叱られたらすぐに凹んだり、すぐにヘソを曲げたりします。 
ただ、ウチの場合は普通の会社とは違って、僕の前で一度でもそんなガキみたいな真似をしたら、
クリエイティブチームから外すことを事前に伝えています。 
「外す」というか、「次から声がかからない」という感じです。
 
エンタメはプロジェクトごとに集合と解散が繰り返されるので、
そういう子は次のプロジェクトに声がかからないんです。
 
逆転できない人生は可哀想なので、ウチは(というか僕は)
「お前の子守りをする為に会社があるわけじゃないんだから、価値を生みなさい」
と結構ハッキリ言うようにしています。