>>745続き

■常に国の顔色を伺わなきゃいけない「補助金ありきの活動」
 
その上で。 

昔、『あいちトリエンナーレ』というイベントで、「文化を守り 文化で未来をつくる」でお馴染みの文化庁が、
「いや、よくよく見てみると、申請くれた時のヤツと、ちょっと内容が違うと思う!」といって、
いったん採択した補助金の交付を取り下げたことがあったんです。
 
その時は、「国家による検閲だ~!」「戦時中かよ~」みたいな感じで、そこそこ炎上したんですが、
これは他にもいろいろとややこしい問題がありまして……
 
『あいちトリエンナーレ』の中の「表現の不自由展」という一つの展示に対して、市民や一部アンチから
もの凄くたくさんの抗議が来て、その展示の実施が不可能になったことに端を発するんですけども、
「表現の不自由展」自体の支出が「420万円」だったのに対して、
文化庁は『あいちトリエンナーレ』の補助金全額の「7800万円」の交付を取り下げたんです。
 
なので、
「いやいや、最悪、取り下げるとしても、実施が不可能となった『表現の不自由展』分の420万円だけだろ!」
という声が上がった。
 
これに関しては「賛成意見」「反対意見」、人それぞれあると思うし、
なにより今日の放送の主旨はそこでは無いので、ここでは語るつもりはありません。
 
しかし、ただ一つ。
 
「補助金」は、一旦審査が通っても、「ちゃんと内容どおりに実行されたか?」という後日チェックがあって、
そこでキャンセルがかかることがある…ということ。 
ここは分かっておかなくちゃいけない。
 
つまり、補助金ありきの活動って、常に、国の顔色を伺わなきゃいけないんです。