>>980続き)

「脱・成長」も同じノリだと思っていて、「金持ちの年収の上限は3000万円までにするべきである!」とか何とか言って、
「そうだー!そうだー!」という空気が流れたのは、明らかにコロナの影響で、
「頑張れないキミが悪いわけじゃない」という慰めのようなものだったように思います。

ガーシーさんも、その延長にあった。

「頑張っても無駄だから頑張るな」
「キミはキミのままでいいんだよ」
「偉いヤツを破壊しようぜ!」

このあたりの風がコロナ化で吹きましたが、ここにきて、それらに賛同した自分達が
一歩も前に進んでいないどころか、その間も構わず世界は前に進んでいたので、
自分達が激しく遅れをとってしまったことに気づいてしまった。

このあたりは日本にずっといると麻痺してしまうかもしれませんが、国内外を行ったり来たりしていたり、
海外に住んでいる人間からすると(日本と海外を比較できる位置にいる人からすると)、
この2年間(コロナ禍)の日本の止まりっぷりには、かなり苛立っていたように思います。

「お前ら、ずっと、何やってんだよ!」と。

1%の努力では未来は変わらないし、成長していない国の「脱・成長」は寝言過ぎる。

コロナ禍で生産活動を止めた人達が順当に貧しくなり、
「自分は勿論のこと、このままだと自分達の子供も守れないかも…」という空気が流れてきた時に、
『夢と金』という強いタイトルと、「まえがき」にあった
「あんた達、いつまで寝言みたいなこと言ってるの? 勉強しないと、死ぬよ?」
という説教(笑)が刺さったのかなぁと。

時代はいつも螺旋階段のように、同じ場所(の少し上)に戻ってきて、
再び「頑張ろう」のターンが回ってきたように思います。