>>9続き)

時々、テレビなどでも逆転劇を目にしますが、逆転劇なんてほとんど無いからドラマチックに報じられるわけで、
それは宝クジを当てるようなもの。
基本的には、「20代で勝った人が勝ち続けて、20代で負けた人が負け続ける」というのが世の理です。

今なんて特に労働基準法が厳しくなってしまって、「馬車馬のように働く」ができなくなっています。
この恩恵を受けているのは、
労働基準法が厳しくなる前に20代を過ごした世代で(20代で確かな筋力をつけた最後の世代)、
下からの突き上げがほぼ無いので(自分より下の世代が贅肉だらけのザコばっかりなので)
「仕事できる有望な若手ポジション」に長期間居座っている。
#それもどうかとは思いますが

「ウチの後輩」といっても、僕のクリエイティブの現場に立ち会う子達に限るのですが(直接話す機会が多いので)、
「もっと、やれ。力でねじ伏せろ」というパワハラアドバイスを贈っています。
取り返しがつかなくなる前に。

厳しいことを言うと、40歳ぐらいには、もう人生の勝負は決まっちゃっていて、
そこから逆転するのって“ほぼほぼ”不可能なんです。
チャンス(打席)は、もうチョイ若い子に渡されるので。

そこで、ウチの父ちゃんや母ちゃんのことを考えるんです。

人生の「勝ち負け」は決して仕事だけで測られるものではありませんが、とはいえ、
『人生100年時代』に突入した時に、「家庭」を優先した結果、
「子供が家を出てから(自立してから)、数十年間、嫁さん以外とまともに喋っていなし、
嫁さんともあんまり喋っていない…」
ということが各家庭で当たり前のように起きている。

「家庭以外のコミュニティー」に所属していなかったシッペ返しが「長い孤独」という形で大きく効いてきています。