>>358続き)
 
■相手の苦労を知ることで生まれる好循環
 
結論、「合宿ってイイネ」というところなんですけども、その中でも、個人的に凄く良かったのが、
一つ屋根の下で寝食を共にしながら、ひたすら作品と向き合う中で、
技術スタッフはプロデューサーの、プロデューサーは技術スタッフの苦労を知れたのは本当に良かった。
 
技術スタッフは皆、第一線でやっている人ばかりなので、
「あれもやろう!」「これもやろう!」みたいな感じで仕事を進めるようなことはなく、
予算のことを考えながら、費用対効果を考えながら、
「どこに予算を集中させれば、強いインパクトを残せるか?」を考えながらアイデアを出していくわけですが、
とはいえ『えんとつ町のプペル』絡みのプロジェクトですから、去年の幕張メッセ同様(いや以上に)、
「世界の誰も観たことがない空間・時間を作ろう!」は全員が考えていて、
やっぱり、それはまとまった予算が必要になってくるんです。 
「チケット売上」や「グッズ売上」では到底間に合わないようなデタラメな予算が。
 
技術スタッフの仕事を目の当たりにしたプロデューサー陣は、技術スタッフが出したアイデアを
なんとか実現させる為に、「予算作りのミーティング(アイデア出し)」を始めるわけですが、
これをまた技術スタッフが見ているんです。 
一つ屋根の下なので。
 
プロデューサー陣が「たとえば、この方法でこう予算を作るのはどうだろうか?」と
資金繰りに汗を流しているところを見ると、技術スタッフは技術スタッフで
「これは中途半端なことはできないな」と背筋が伸びて、より高いレベルのミーティングになる。