>>81続き)

この『ボトルジョージ』という作品も「労働環境の見直し」というか、
具体的に言うと「予算作りの見直し」からスタートしていて、わずか10分そこそこの短編作品なので、
これまで通りのやり方だと絶対に制作費を回収できないんです。 
「制作費が回収できない」というのは、つまるところ、「誰かの生活が犠牲になってしまう」ということで、
やっぱり僕はそれを受け入れたくはありません。 

なので、もう本当に毎日「どうやって予算を作ろうか」「これまでにない新しい収益源はどこにあるのだろうか?」
という話し合いを繰り返しています。
 
ちなみに、僕は今、全国各地で講演会をしていて、日本だと「講演会をするなんて怪しい」と
言われたりもするのですが、この講演会の売上は全額『ボトルジョージ』の制作費に充てられています。
 
ただ、「西野の講演会の売上で短編作品を作る」だと再現性がない(西野以外の人間がやれない)ので、
「講演会の売上を制作費にまわす」というのは新しく掘り起こす収益源が空振った時の保険で、
基本的には「短編作品の売上で、短編作品が作れる」という未来を目指した方がいいと思います。
  
■世界的にどう評価を受けるか分からない段階で募集する「エンドクレジットにお名前掲載」
 
本当の回収はここからだと思っていて、まずは、手始めに(本日)クラウドファンディングを立ち上げてみました。
もちろん『ボトルジョージ』の製作費を集める為のクラウドファンディングなのですが、リターン(返礼品)は
「コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』のエンドクレジットに、支援者様のお名前を掲載」の一種類のみです。
世界的にどういった評価を受けるか分からないこの段階で募集するのが面白いと思っていて、
バン!とヒットした時に、「私の名前が載っている」ということにバリューを出す為にも「限定70名」での募集とさせていただきます。
 
『ボトルジョージ』は、ここから、あれやこれやと予算回収の策を打ちますが、自分達のこともあるけれど、
この手探りが、次代のクリエイターの選択肢になるように願っています。
 
応援よろしくお願いします。

(*終わり)