〜「女子大生興国論」という幻想〜

今から16〜7年前、「女子大生興国論」なる書物が出版された。論旨は、女子大生が国を明るく栄えさせていくという内容であった。
しかし今日的に振り返るとこれは全くの幻想であったことが判る。当時は男女雇用機会均等法の施行によって、女子社員に一般職と総合職の区別がなくなり、
女子の採用枠が広がったこともあって、会社関連は女子社員雇用のために大幅な設備投資を行っていたのである。この設備投資こそが内需の拡大と混同され、
女子を採用することは景気を回復させると信じ込まれてしまった。それから数年もする内に女子を採用すると、会社の業績が落ち込んでいくことが判明し、
女子採用は控えられることとなり、女子は就職氷河期と呼ばれるようになった・・・
「女子大生興国論」が出版された時、「昔は『女子大生亡国論(女子が大学に行くようになると国は亡びるといった論調)』と呼ばれていたが、時代は変わった。」
と言う論調も出たが、やはり「女子大生興国論は」は幻想であったのであろう・・・