強姦致傷、異例の猶予判決=裁判員は全員女性−新潟地裁

カラオケ店内で女性=当時(23)=に乱暴したとして、強姦(ごうかん)致傷罪に問われた
無職南波和彦被告(37)の裁判員裁判で、新潟地裁(藤井俊郎裁判長)は21日、懲役3年、
保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役6年)を言い渡した。

弁護人の二宮淳悟弁護士によると、裁判員裁判で強姦が既遂のケースを執行猶予とした
判決は極めて異例という。裁判員6人は全員女性だった。

判決は、被害女性のけがが軽いことや、部屋代をおごると誘われた女性が被告の個室に入り、
抱きつかれても強く抵抗しなかったことなどから被告が犯行に及んだと指摘。「侵入強姦や
路上強姦と比較し、悪質とは言えない」とした。 判決によると、南波被告は4月18日未明、
新潟市内のカラオケ店で女性に乱暴。逃げようとした女性の髪をつかむなどして約10日の
けがをさせた。