>>89 つづき

そんな風にしていろんなもの・サービスが安価になった恩恵を
受けて、家事も楽になった。
昭和前期だったら一般家庭はおろか富裕層ですら手にできなかった
自動で乾燥までやってのける食器洗浄機や洗濯乾燥機、
家計を切迫するほどだったクリーニング代もずいぶんと安くなり、
調理済み食品も手作りするのと比べて遜色無いものが安価に買える。

しかし、家事専業者としては

 これまで家族4〜5人分がせいぜいだったものを
 一人・一日で500人分、1000人分と処理できるようになる

必要性が全く無いので余暇だらけになってしまう。
それは日本の統計データ上に、二位の学生を二倍以上引き離して
主婦がテレビ視聴時間の堂々トップであるとかいった形で表れている。
就労する人達の不断の努力の結果、自分たちも楽になったのに、
「私たちはこんなに効率化できているのに就労者たちはどうして朝から晩まで仕事しかできないの!?」
みたいなことを臆面も無く口々に言う。

でも、彼女たちは肝心なことを忘れている。
家事に要する時間が激減したことによって、就労する男性たちにとって
主婦を養う必要性もまた完全に消失したということを。