◆高級外車も都心タワマンも“独身”の闇を癒やしてはくれない
…梶原洋介さん(仮名・54歳)総合商社/年収1800万円/勤続32年

 勝ち組、負け組の判別は収入の多寡だけでは決まらない。

「年収1800万円。住まいは麻布のタワーマンションで愛車はマセラティのグランツーリズモ。それでも負け組感でいっぱいです」

 そう語るのは大手総合商社で課長職を務める梶原さん。世間的には十分すぎるほどの勝ち組だが、そこまで卑下する理由とは?

「部長クラスの同期の年収は3000万円近く、出世競争に負けたというのが一つ。もう一つは生涯未婚が確定しそうなことですね」

 現役バリバリの30、40代。
「男は出世すれば、いくつになっても嫁は見つかる」を信条に、仕事第一に働いてきた。
プラント開発事業で巨額の損失を出し、出世競争から大きく外れたことで、本格的に嫁探しを始めたのが50歳のとき。

「職場で一般職として働く仲里依紗似の女性(28歳)とディナーやドライブなどのデートを繰り返し、意を決してプロポーズしたら……断られたんです。
『俺は収入も貯金もある。生活には不自由させない』と主張したときの彼女の言葉がショックでした。
『梶原さんと結婚して子供が生まれて、その子が小学生のときに梶原さんは何歳だと思う? 60歳だよ。運動会とか恥ずかしくて行けないよ』と。
正論すぎて返す言葉が見つかりませんでした。カネなんていくらあっても墓場まで持っていけるわけでもない。
俺、何のために……誰のために働いてるのかなって」

http://news.livedoor.com/lite/article_detail/14511332/