ついに、弁護士との3度目の面会で、弁護士たちはマイケルさんに、やっていない痴漢について自白するようキッパリと要請した。

「でも私はやっていない!」マイケルさんは、ついに声を荒らげた。
すると、弁護士は一拍おいて、「いいですか、マイケルさん」とこう始めた。
「もしあなたが容疑を認めないなら、警察はあなたを最大23日間拘束し続ける。
そして、警察はあなたが罪を犯したと考えれば、あなたを起訴するかもしれない。
その事件が検察官に委ねられ、裁判で判事によってあなたに有罪判決が下されれば、あなたは刑を受けることになります」

「その一方で、もし痴漢を認めるのなら、数日のうちに罰金が科され、前科はつくが、ここから出られるでしょう。考えてみて下さい。ご家族のことを考えてみて下さい」

マイケルさんは、自身が勤める国際的な大手企業で重要な責任を担っているような人物だ。
道徳心もあるし、人から信頼される人物でもある。
そして、自分に自信も持っている。
しかし、留置所に戻ってしばらくすると、マイケルさんは自白することに決めた。
弁護士たちと同様、無罪を主張することはリスクが高すぎると考えたからだ。

日本で「痴漢にされた」エリート外国人の末路
https://toyokeizai.net/articles/-/186783