ひとりは楽。圧倒的に。けれども。

ふと、ソファで居眠りしている彼のそばにいって、暖かい手にそっと手を重ねじっと見つめた。
気が済んだので離れようとした瞬間、手を握り返されたの。それから、お夕飯の鍋はお魚にする?それともお肉にしよっか?
なあんて話して。

幸せだと思った。
いつか訪れる死も、この幸せの延長線上にあることを疑わないの。