よく、女性のほうが平均して賃金が男性よりも低い、それは問題だ、
と主張するひとがいる。
でも、考えてもみてほしい。
もしかりに、男性と女性が、同質同量同内容の仕事を同じだけこなしているのに、
男性と女性とで異なった賃金体系があらかじめ構築されているのなら、
そりゃ差別だろう。
でも実際は、たとえば、医学部に入学する人間は、男性のほうが多い。
そして、医者は概して高収入だ。
反対に、レジ打ちの人間には女性が多い。
そして、レジ打ちは概して低収入だ。
こういった、どういう仕事を選ぶのか、という点での違いも、
男女の収入格差に影響している可能性は、否定できないのである。
ただ単に、男女の収入に違いがある、平等にしろ、
という論が、いかに的を得ていないか、わかろうというものである。