>>133
わざわざ血は生物を規定するとまで書いてあるうえに、血に獣が入っていたという人間という種にまで拡大解釈されてるのに、
それがローレンスの自ら被験にした実験でもたらされたってのはブッ飛び過ぎ。あいつの実験、もはや人類補完計画並の規模じゃねーか。
しかも、見せかけでも“医療”教会を設立したかもしれないってんだから、何かを治そうとしていた意図があったからという可能性があるし、
血に獣があるけど獣を逆に利用すればいいという考えをウィレームは「お前それは危険だぞ」と言ってるわけで(我ら血によって―)


己の血が人も獣も証明してるのが人間。
例え獣を人の身で制御しようとも、所詮は表と裏の関係。理性無き獣もまた人らしい。むしろそんな憐れな存在こそが人だ。
それを抑えつけて制御しようなんざ無理難題も当たり前で、現に悪夢の中でローレンスはかつての人だった時代の己の頭蓋に執着する。
ローレンスも獣の姿に後悔しているということだ。人も獣も同じ存在なのに、あの人を人のまま獣からの脱却を目指そうとした(血による進化)と思われるローレンスも完全には同類として見れなかった。
「失ってから気づく。滑稽だがそれは啓蒙の本質」と脳液にも書かれていたが、人を失って初めて気付いたわけだ。
獣と人は同じ存在で、そしてそれは人の身ではとうてい理解できるものじゃないと。獣を受け入れる人などいない事実をローレンスは悪夢の中で体現してる(人だった過去の自分に執着する)。