パソコンやデジタル家電で情報の読み書きをする記憶装置(メモリー)を、現在の
約10分の1まで省電力化する技術を開発したと、日立製作所と東北大電気通信
研究所が20日発表した。

 1平方センチ・メートルの大きさで1ギガ・ビット(ギガは10億)という膨大な情報を
扱う次世代メモリーMRAMの実現に道を開くものと期待される。日立は2010年を
目標に実用化を目指す。

 現在のパソコンは半導体メモリーのDRAMが主流だが、電源を切るとデータが
消え、使用時には記憶維持のために電力消費が大きくなる欠点がある。

 一方、磁気記録式のMRAMは強い電磁石を使って、金属膜にデータを書き込む。
電源を切ってもデータは消えないが、電磁石用に大きな電流が必要になることが
実用化の壁だった。

 今回、日立などは電磁石を使わず、金属膜に直接、電流を流して磁気データを
記録する新しい方式を開発。小さな電流での書き込みを実現した。今回の技術を
使った部品を集積化し、実際にメモリーとして十分な性能を出すことが今後の
課題だという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050920-00000213-yom-bus_all