>>704
バーナード・エドワーズの奏法は、低音部のシンプルフレーズの反復が基本。
そこに異様に長重い「タメ」が入ってます。
さらにイコライザーで高音部をカットして、逆に低音部を厚くして音色を作ってる。
70年代から80年代のファンクやソウルのグルーヴって、
低音部の強調&反復が教義みたいなもんでふ。
バーナード・エドワーズの場合は、それを彼なりに強調して独特の音色を生んでる。

細野さんは、あくまでロッカーではあるでしょうななw
いろんな音楽に影響は受けてても、本質はロック。
ファンク・グルーヴってよりはロックのグルーヴが根底にある。

「Light in Darkness」はYMO中期の「Tecnodelic」ってアルバムに収録されてますが、
このアルバムのひとつ前「BGM」とは、8か月くらいのインターバルでリリースされてます。
「BGM」は細野さんが絶好調で、坂本教授は絶不調。
教授は録音現場に現れないことも多かった。
一方「Tecnodelic」の頃は、韓国旅行に行ってリフレッシュした教授が絶好調で、細野さんが絶不調。
半年以上レコーディングを続けてもすごくテンションが低いんで、
ユキヒロさんと教授が「Light in Darkness」を書いて、
細野さんにベースを弾かせてテンションをあげてもらったりしたらしい。
「細野さんのベースってなんか弱弱しい」ってのは耳がいい証拠ですな。

この曲、バーナード・エドワーズと違うところは、高音部をフレーズに取り入れてるってことです。
細野さんは最後に高音のアクセントを執拗につけてプレイしてますけど、
こういうことは、少なくともバーナード・エドワーズは絶対しない。
細野さん曰く、これが彼が考える音楽的「ユーモア」なんだと、
「サウンド&レコーディング」って雑誌に書いてましたにゃ。
弱ってた細野さんは、こういう「ユーモア」をあえて表現したんだと思いもす。