古書店で角川つばさ文庫「ようこそ、古城ホテルへ」
全四巻が並んでいて、何気に手に取りました。
イラストからしてよくある軽めの中世ファンタジー系ですし、
単に「四人の女の子が共同でホテルを運営、苦労もあるけど
仲良く楽しくキャッキャウフフ」なお話だろうと思いましたが、
惹句の「優しく切ない物語」の「切ない」が気になって、
とりあえず第一巻だけ購入して読んでみました。
すると意外なことに結構重い部分もあり、ちょっと驚き。

謎の少年に「ホテルの女主人にならないか」と誘われた
メインの四人は「何らかの理由で帰る場所が無い少女」
という以外は共通点も接点もなく、あまり話も噛み合わない。
年老いた現女主人は死期が近いみたい&何かワケアリ。
四人の内最初に登場する魔女「ビィ」はキャピキャピした
ドジっ子キャラでほとんどコメディ・リリーフなんですが、
亡国の姫君「リ・ルゥ」が、プライドが極めて高く尊大なほど
高飛車な振る舞い&怒りんぼで激しいツッコミとコミカルで
かなり救われているとは言え、境遇がベリーハードモード。
何だかこのキャラに引っぱられる形でほぼ一気読みしました。

二時間足らずで読了、ストーリーもまぁまぁ面白かったですし、
リ・ルゥがこの先、仲間と打ち解けて素直に笑えるように
変わっていくのか気になって、翌日残り三巻も入手。
あわてず急がずゆっくり読んでみます。