【青葉学園】吉本直志郎【バカラッチ隊】2
おそらく日常的に振り返る事はそうない世代が主な読者である為
このスレもまた落ちるだろうなあ
それでも吉本作品を読んで育った自分は幸運
名作に消えられては困るのだ 復刊しないかなぁ…というか、すべきだ!と思うんですけどね。
全巻持ってるけど大事にしててもいづれ痛んでくるだろうし、
なにより今の子供たちに読んで、読み継がれてほしいよ。
挿絵がイマドキのイラストだとちょっといやだけどw 復刊すべきだね。
子供時代熱く読んでいた本に杉みき子さんの「白いとんねる」があって
大人になってから選集で巡り会うことが出来た。
というわけで、吉本作品も選集の形で一回出しておけたら後世に遺し易い気がする。
青葉と北天南天は社会人になってから年下の友人に薦めてみたんだけど
凄く嵌ってくれたから、友人の子々孫々には受け継がれていくと思うw
草の根運動も忘れてないw 「看護助手のナナちゃん」ていう漫画で、広島の焼け野原を
母親を探した患者さんが出てきて、青葉学園のみんなにだぶった。
読んでいて、ちい先生どころか波多野先生目線になってきた今日この頃w わかるわー。学園の先生側の目線になると色々たまらない話だ>青葉学園
何ヶ月か前に結構なロングセラー絵本「ゆみことつばめのお墓」を手に取る機会があったんだが
原爆投下直後の広島で小1の生徒達を思い奔走する若い女先生の姿に涙が止まらず困った
思えばちい先生は昭和二十年代後半で二十代後半の設定だから(多分)、
あの女先生と同世代なんだなあと今思った 久しぶりに読み返して、ターぼうの「つらよごし!」に吹いた。
リアルに声を出して笑う小説って、あんまり無いと思う。
ひより島のひとたちのあたたかさはほんとうにすばらしい。
でもたとえこんな気持ちを持てたとしても、「里子」はいまでは
難しいことだと思うけれど。
ローカルニュースで、被災地の子供たちが夏休みをうちの県で
すごしているところを流しているときに感じる気持ちと似ているのかも。 つらよごしwww
確かにww
会話の機知っていうのが、人物が自覚的に効かせているものと
そうでないものとで書きわけられていて、ほんと面白い
グレー加減が絶妙なものもあるけど
「大人になってもっと和彦君が聞きわけよくなったら言ってきかせちゃろう」と
年下のボータンが考えるところとか
今って「里子」はどうなってるんだろうね
園以外にも成長過程を知っていてくれる存在がいる、というのは
結構重要にも思えるけど… 吉本先生ご自身は今ご家族はいらっしゃるんだろうか
名著でも管理する方がいないと埋もれてしまうので
わりとお身内の方が活動される場合が多いようだけど… このわしがこしらえた歌詞に、モーツァルトというひとが曲をつけてくれたんよ
このスレの人に、最近亡くなった新藤兼人監督の「原爆の子」を観てほしいなあ。
レンタルで普通に借りられる。
青葉学園とほぼ同時代(昭和27年)の、広島の町を実写で見れる。
ああ、この町を和彦たちが走り回って・・・とか考えると、感慨があったなあ。
小説を読んでた時の頭の中のイメージと、実際の当時の広島の風景が全然違うのが面白かった。
実際に戦後まもない頃の作品と、後年になってから書かれた作品のギャップも
小説と映画の差はあれど面白い、 つべにあったから少し観てみたよ。今度レンタルしてみよう
同じ設定でやはり7年後が舞台の『ひろしま』って映画もあったけど
原作が同じなんだね
予告終盤がなかなか迫力あっていい感じだけど興行が難しいらしい…
青葉学園はたしか広島郊外で、
原爆記念日には先生に引率されて灯篭流しに出かけてたから
所謂爆撃の被害を受けなかった地区なんだろうけど、
川沿いなんかには原爆バラックが残ってたみたいだ
青葉学園物語は、原爆投下直後から年月がそれなりに経ち、
広島の町に日常が戻ってきてから、そこで心の傷を抱えて生きる人々の、
鎮魂と再生を祈った物語なんだと思う。
原爆の悪を声高に訴えるのでも、悲しみを切々と語るのでもなく、
最終巻ラストシーンに象徴されるように、宵闇の川の流れに消えてゆく灯篭に
ただただ鎮魂と再生を祈る・・・
なんてな ん、めへへへへえええええええーーーーーーーーーーーーえ! だっけw
透のナイーブさ、ボータンの優しいけど妙にクールなところが好きだったな
個性がしっかり書き分けられているのに、おばかやる時は魂が一つになってるのがツボ
あと最終巻のラストシーンは圧巻だね
大人になって読み返したら、すっかりあのシーンのちい先生にシンクロして胸にきた にしうりさんの季節が終わる…
耕一語録もなかなかでしたなあ >>15
ちい先生にもいい男が現れてくれればと願わずにはいられない 確かに生徒カップル見守ってないで、ちい先生にも良い出会い求む。
当時の三十歳手前女性だと確かに晩婚になるけど
男性も戦地で抑留されてたりして結構年齢いってる筈。 おそらく年下で、ちょっと単純で熱血な先生いなかったっけ。北がつく名の
まあそういう間柄じゃないのはわかるけどもw 年齢的にも、男っぷりも、北天南天に出てきた桜井さんがぴったり・・・と言いたいんだが、
あの人たぶんもう、他の女の先生(石川先生だっけか)と、結婚しちゃってるよな 桜井さんは石川先生と結婚する気満々で貯金宣言までしてましたな。
誠実な好青年と明るく優しい美女の理想的なカップル…。
てか、吉本先生の描くカップルは老若問わず魅力的だ。
ちい先生はお見合いコースで手堅くいくのも一案だけど、忙しくてそこまで考えないんだろうなあ。
まずお節介なお世話役さんとの出会いが欲しいかな。 文庫のほうを読んでたら、
ガアちゃんの女子入浴のぞきを形容して
「それは、ひたむきなすがただった。」
が最後の1行で次ページ(見開きの向かって左ページ)が
ガアちゃんがひたむきにのぞきをする挿絵(中島きよし画伯)
たのしすぎる。 あのシーンは、ハードカバー版の村上豊画伯の挿絵もよかった
構図は中島絵とほぼ同じw 北天南天〜青葉学園が村上画伯、バカラッチが中島画伯の挿絵で
何となくイメージ固定されてるんだけど、あそこはどっちもいいねw
ガアちゃんのターンで、弘明が聡明で勤勉な有望株であるのみならず
なかなかイケメンである事が判明してよろしゅうござった 弘明は昭太郎くんのイケメンイメージを引き継いだんよ
>>22
タダシと意思の疎通ならずなところがまた・・・w みんなになじられて、わあわあ泣きじゃくるターぼうが、
すごく可笑しいんだけど、でもいとおしくなるw
そのあとの流れがあったかくて、そして次の章へさりげなく
いざなっていくのが巧い。
「右向け左!」で青葉学園の成り立ちを読者に説明する部分の
挿入も、上手だなあと感心する。 青葉学園って4、5巻になると、前より大人っぽい雰囲気やテーマに
変わってゆくよね。たぶん意識的に。
なんか、青春編wみたいな感じになってくる。
あのまま作中の年月で、あと3年分ぐらい続いて、弘明の大学進学や、
和彦や進の中学卒業→就職話とか読んでみたかった気がするけど、
まあ、あそこで終わって正解だったんだろうなあ。 ターぼうは、里子先でのコーヒーのエピソードがいいなあ
あんなにメロメロに可愛がられるのもよく分かるし、泣ける
青葉後半の透と弘明の話は大人が読んでもぐっとくるよ
社会の中で誤解されたり裏切られたり…
どちらも他人(隣人?)をふっと思いやる形で自分の試練を乗り越えていくから
後輩達もきっとそうなるだろうと期待できるので
学園から自立していく年長組を終盤に据えて〆たのは上手いなあと思った 恵子の「雲にもお家が、あーるか」を読んだ時、北天〜の弘明の「天国はないの?」とリンクしたな。
空色の空の下で…恵子は詩人だね…。もうこの二人は鉄板夫婦だけど、
バカラッチの里見ちゃんと幸太郎くんがどうなったかは気になるところ。
今読んでも、というか人生で何度読み返しても本気で面白いから困る。手元にないんでバカラッチも復刊希望。
ところで透が社会人になって「あんなところの子」と言われるくだりは今読む方がきつかったな。
あれはそのまま親を貶される気持ちだわ。 弘明は、原っぱのなかの細い道を、むりにならんで歩こうとしたその少年を
いとおしく思った。
きれいな歯をちらりとのぞかせて笑いながら、雲のお家をたずねたその少女を
いとおしく思った。
親を、家族をうしない、ともに春の光のなかを歩いていくそのふたりを、
たまらなくいとおしく思った。
ここ、読みかえすたびに涙が出そうになる… >>30
たまらんねー。親の骨探して焦土を歩く子達だと思うと尚更だし
成長した弘明に凹む出来事があった直後、立ち直りの中で思い出す記憶だし…
青葉と読んだ順番が前後するんだけど、北天南天での弘明が
孝太より以前から昭太郎君のお世話をしている子という形で登場するから、
思索家で聡明な昭太郎君の「知ろうとする子になれ」って言葉が
その後の弘明に繋がるのかあといつも思ってしまうよ
洋三のハードボイルド人生のその後を知りたいです吉本せんせい。堅気で大成していてほしい
スッさんがみゆきに惚れてしまうところも妙にリアルw
気付かれずにおかっぱの毛先をつまむ・・・この発想はなかった 孝太は青葉学園の時代はなにをしてるんだろう・・・
弘明より一学年上だが、高校進学せずに住み込みで就職ってとこかね
洋三は、透や耕作にとっては、永遠のヒーローなんだろうなあ 青葉の弘明が高校三年生だから、物語開始の前年に巣立ったんじゃないかな?>孝太
北天南天読んだ時、青葉の登場人物と同世代で、
且つ青葉に登場していなくても大丈夫な年齢で設定したんだろうなと思った
洋三は終戦を知った時の冷静な反応といい、逆にこういう子は戦時中は何を考えて
社会をどう見て生きていたんだろう?と気になるな
あの賢さ、大本営発表を鵜呑みにするタマには思えないw >>34訂正
右向け、左!が初夏から始まるので、その年の春に学園を巣立っていたんじゃないかなと>孝太
13歳か14歳なら洋三も普通に軍国少年ではあっただろうけど
ご都合主義な報道を狂信できるタイプではないよね
内心これは負けが込んでるなーぐらい感じてたんじゃないか 7、8年ぶりに北天南天を読み返してみたけど、なんというか、一人の作家が
この一作に全てをかけるかのように、全身全霊を打ち込んで書いたのが
前に読んだ時以上にビンビン伝わってきた。これ書いた時の吉本先生の年齢に
近づいてきたからかな?
吉本先生があとがきで「作者の言いたいことは本編で全部書いてしまい、
書くことがありません」って書かれてたのも、鬼気迫る感じだ。
他の作品のあとがきでは、そんなこと書いたことはない人なのに。 青葉学園はシリアスパートも含めて、わりと気軽に読み返せるんだけど、
こっちはなかなか覚悟がいる。
そして、年くったせいか、ずっと前は孝太、前回は洋三目線だったのに、
今回は完全に桜井さん目線で読んでいたw
実際は桜井さんの年齢も超えて久しいが・・・ >鬼気迫る感じ
そうそう
北天南天は、とにかく核心と主題を伝えるのを阻む欠陥や隙が無い
しかもあの情報量に反して冗長にならず徹底して削ぎ落した無駄の無さ
青葉学園も完成度の高さは同等なのだろうけど
まだ作者の中で楽しみつつ筆を運ぶ余裕みたいなものが感じられて
それがまた丁度良い作品の温もりになってる印象なんだが
構想としてはどちらが先にあったんだろう?青葉でいいのかな?
青葉と向き合う内に、原点は避けて通れなくなったんだろうか
吉本先生の言いたいことは確かに全部伝わったぜ!って感じ
桜井さん目線は勿論、いずれ波多野先生目線への到達を確信するw
北の天使も南の天使も〜と言ったあの先生目線にも ちょっと脱線
これ知らなかったお!
吉本せんせ、子供向けで織田信長の伝記書いてる。※立ち読み可能
ttp://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80360260
確かにサブタイトルがいかにも吉本テイスト >>39
そりゃ先は青葉でしょう。あれは半自伝みたいなものだし、作家ってデビュー作は
まず実体験に則したものを書くってことが多いし。
ただ原爆が原点かというと・・・一応吉本さんは被爆者でもあるけど、まだ赤ん坊だったから
記憶にはないだろうし。
だから北天南天って、特異な作品なんだよな。作者は原爆体験のある当事者とは
言いがたいけど、「夕凪の街、桜の国」のような、完全に後の世代の作品でもない。
広島出身で被爆者だが物心がつく前で、親や上級生など、直の原爆体験者たちと
人生を送ったという、原爆に対して間接的な立場から、原爆投下の話を作品にしたという。
つまりフィクションと実体験の中間の立場から、両方を見据えて原爆文学を書いたのは、
吉本直志郎ぐらいなのかなと。
ちなみに那須正幹も、出身地も年齢もほぼ同じ立場なんだけど、原爆に関しては
ルポルタージュ的なものとして発表しているので(「折り鶴の子どもたち」は名著!)、
やっぱり難しいんだなと思う。
>>40
その手のものなら、豊臣秀吉も、徳川慶喜も、毛利元就もあるぜ!
慶喜の無責任さを笑い飛ばしたような最後の一文のブン投げ方は、吉本先生らしくて笑ったw やはり当事者すぎると「それを描写する」というスタンスをとりづらいのかな
「市民が描いた被爆者の絵」など見ると、どんなに無心であっても
あそこからこの世界に向けてYESを出すというのは不可能だと思う
少年の成長物語という創作の上でこの離れ業をやってのけたのは偉業
戦時戦後の物語としても申し分ないが
戦争成分を抜いても実に素晴らしいんで、長期戦で復刊希望だなー
吉本先生って地の文の果てしない気さくさが魅力だけど、ぶっちゃけ美文家だよね
児童書ってせいぜい十代半ばで卒業、まぁ確かに一旦は離れるんだけど、
青葉学園はうっかり読み返すと、何年経っても年齢相応の手応えがあるねえ。 バカラッチとかも読みたいなあ
本て永遠にあるものじゃないんだね・・・ バカラッチ、子供の時は断然、とびだせ派で、
好きなあの子に〜は、恋愛ものなんて読みたくねえやって感じで、
タイトルだけで手に取る気がしなかったがw
大人になったら、好きなあの子に〜派になっちゃった
とびだせも、里美ちゃんと幸太郎の部分がいいって思うようになったのも
中学あがってからだったなあ。 バカラッチは既に家になくて、子供時代に読んだきりなのに今でもわりと覚えてるよ
里美ちゃんと幸太郎のターンはかなりはっきり覚えてるw
麻子とみつひろ?のターンといい、直球で甘酸っぱい
里美ちゃんは理想も高そうだったけど、幸太郎の数年後って結構里美ちゃんの理想に近いんじゃないかなあ 里美ちゃんは立原道造氏の風貌がお好みでござる
でも挿絵と女の子達の反応からして
幸太郎はそこそこイケメンぽい 「幸太郎くんて、かっこいいなあ…」で肯き合ってるんだっけw
その前に何があったんだっけ…。
敵に塩送ったとか敵を許したとか、なんかそんな展開だった記憶…。
陣地内に捉えたライバル君を解放してやったとかだっけ。
そんなのあったっけか?
栃谷の男の子たちがやられた後、女の子たちがまだ抵抗したので、
部下たちが殴ろうとしたのを、「女の子を殴ったらいけん」って
止めただけだったと思うが・・・前に読んだの10年ぐらい前なので
詳しいことは忘れてしもうた。
お祭りでの、幸太郎と里美の密会→幸太郎・光広のトップ会談は、よーく覚えてる。
この流れは何気に名シーンだと思う。 確か女の子は殴るなで合ってる
小6にしてこの上出来ぶり!
でも吉本せんせのキャラってイヤミが無いんだなー
密会とトップ会談もなあ
悪ガキ時代と思春期を跨ぎゆきつもどりつするこの絶妙さ
たけくらべ以来の快挙と言わせていただこうw
やはり今のお子様たちに読ませたいものだ >>50
そうでした、言われて思い出した。ありがとうw
幸太郎が敵方に情けをかけた、みたいなイメージだけ残ってたんだよね。
忘れるのみならず勝手に創作するとは、なんたる失礼をば…。
まさか今更児童書を読みたくなるなんて。。
昔は古本屋での捕獲報告が結構あったけど、今は中古ですら難しそう。
地元の図書館検索でも2巻揃ってるのは大型の館だけ。面白いのにもったいない。
高騰物件でもいいんだけど、やっぱり広く流通して欲しいってのがある。