産経 yahooニュースより
皇室典範改正案 通常国会提出慎重論も 寛仁さま「発言」波紋広がり

 皇位継承資格者(継承順位五位)である寛仁親王殿下が、政府の「皇室典範に関する有識者会議」
が打ち出した女性・女系天皇容認の方針に疑問を呈されたことが波紋を広げている。有識者会議の
運営には、従来「当事者である皇族の意見を聴かないのか」「なぜ結論を急ぐのか」などの指摘が
あったが、寛仁さまの「発言」を受け、拙速を危ぶむ声が高まっている。有識者会議は七日に会合
を開き、今月中にも最終報告をとりまとめる方針だが、来年の通常国会に皇室典範改正案提出をめ
ざす政府のシナリオにほころびが生じる可能性もある。(阿比留瑠比) 
 寛仁さまが、会長を務める福祉団体の会報に書かれたコラムは、「プライベート(私的)に語る」
という体裁をとりながらも有識者会議の論議に真っ向から「異議」を唱えたものといえる。
 有識者会議は発足時から、女性・女系天皇容認論者が複数いる半面、皇室制度の専門家がほとんど
いないなどメンバー構成が偏っており、「はじめに女性・女系天皇容認の結論ありき」(研究者)と
いわれた。
 一方、皇族内に、男系継承を重視する意見があることも知られていたが、有識者会議の吉川弘之
座長(元東大総長、ロボット工学専攻)は「(皇族方の)意見を聴く考えは全くない」「意見を聴
くことは憲法に反する」などと発言。どの条文に反するか根拠は示さないで憲法違反だと主張し、
意見聴取はしない考えを強調してきた。
 吉川氏は「聴いてはいけないという政府の判断だった」ともするが、小泉純一郎首相は記者団に
「(意見聴取は)憲法違反ではないでしょう。どんな方の意見だって、個人が発言するのは自由だ
から」と否定している。
(以下略)
(産経新聞) - 11月7日2時49分更新