民主主義社会は、寛容と協力と譲歩といった価値を何よりも重視する。
民主主義国は、全体的な合意に達するには譲歩が必要であること、また合意達成が常に可能だとは限らないことを認識している。

マハトマ・ガンジーはこう述べている。「不寛容は、それ自体が暴力の一形態であり、真の民主主義精神の成長にとって障害となる。」

少数派集団の意見や価値観の相違をどのように解決するかという課題に、ひとつの決まった答などあり得ない。
自由な社会は、寛容、討論、譲歩という民主的過程を通じてのみ、多数決の原理と少数派の権利という一対の柱に基づく合意に達することができる。
そういう確信があるのみである。