−象徴天皇制への評価は。
昭和天皇と現在の天皇と在り方が違う。憲法4条は「天皇は国政に関する権能を有しない」と書いてあるが、
昭和天皇の時代には、ほとんど守られなかった。例えば1947年9月、天皇が連合国軍総司令部(GHQ)に対し、
米国が沖縄および他の琉球諸島の軍事占領を継続することを希望しているという「沖縄メッセージ」を発信した。
憲法4条なんか問題にしない態度だった。
ところが現天皇はその点はちゃんと心得ていて、4条はきちんと守るという態度に終始している。
現憲法にふさわしい行動を取ったのは現天皇からだ。
 −共産党は2004年の綱領改定で天皇制を当面容認した。
先輩たちは戦前の絶対主義的専制体制の下で活動し、散々(弾圧に)遭っているから、民主主義政体をつくるためには、
そういうもの(天皇制)を残さないことが一番大事だと考えて行動した。61年に最初の綱領をつくったときは君主制廃止を
掲げた。04年党大会で綱領を変えるときに天皇の行動と憲法の条項を研究し、今の天皇制は君主制ではないと結論を出した。
国政上の権能を持たない君主はいないからだ。
 −綱領は天皇制を「存廃は、国民の総意によって解決される」と明記している。
民主主義の一番いい形は共和制だ。天皇制が永久不変だと思っていない。国民が選択する時期が来たときには国民の総意で
解決するだろうという未来予想だ。共産党から提案し、宣伝して廃止しようという意味ではない。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018032400533&;g=pol