昭和46年の「渋谷暴動事件」で警察官を殺害したなどとして、指名手配されている過激派、中核派のメンバー、大坂正明容疑者と見られる男が公務執行妨害の疑いで逮捕された事件で、
DNA鑑定などの結果、大坂容疑者本人と特定されたとして、警視庁は7日午前、殺人などの疑いで逮捕しました。午後には身柄を東京に移し、40年以上にわたった逃亡生活や、中核派の実態などについて調べを進める方針です。

大阪府警は先月18日、過激派、中核派の拠点として、広島市内のマンションを捜索し、男2人を逮捕しました。

このうち、公務執行妨害の疑いで逮捕された男について、警視庁と大阪府警は、顔や体の特徴などから、昭和46年11月に東京・渋谷区で、沖縄返還協定に反対する過激派が暴徒化して派出所などを襲った「渋谷暴動事件」で、
当時21歳の警察官を殺害したなどとして、指名手配されている中核派のメンバー、大坂正明容疑者(67)と見て、確認を進めていました。

その結果、大阪府警が母親や父方の親族とのDNA鑑定などを行った結果、男を大坂容疑者本人と特定したということです。
警視庁は7日午前、勾留されている大阪市内の警察署で殺人などの疑いで逮捕しました。

午後には身柄を東京に移し、40年以上にわたった逃亡生活や、中核派の実態などについて調べを進める方針です。
大阪府警によりますと、これまでの調べに対し、大坂容疑者は黙秘を続けていたということです。

■中核派が抗議活動

大坂正明容疑者が殺人などの疑いで逮捕されたことについて、中核派は、都内で抗議活動を行いました。

東京・霞が関にある東京地方裁判所前では、中核派や中核派に関係する団体のメンバーおよそ20人が集まりました。
集まったメンバーは「大坂同志は無実だ」と書かれたビラを配ったり、「広島で逮捕された同志を大坂正明同志としている。

大坂正明同志は無実で、逮捕は国家権力によるでっちあげだ」などと呼びかけたりしながら抗議活動を行っていました。
配信6月7日 11時41分
NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170607/k10011009121000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_003