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アルバート・ヴェン・ダイシー(Albert Venn Dicey、1835年2月4日 - 1922年4月7日)は、イギリスの憲法学者。
オックスフォード大学名誉教授。ホイッグ党員。

人物

主著は1885年初版の『憲法序説』で、1959年に10版まで発行されている。←←
以後国会主権(Parliamentary Sovereignty)と法の支配がイギリス憲法の二大原理とされるようになった。←←←

日本大百科全書(ニッポニカ)より
ダイシー
だいしー
Albert Venn Dicey
(1835―1922)

イギリスの法学者。1858年オックスフォード大学を卒業し、1863年弁護士資格を取得。1882年から1909年までオックスフォード大学イギリス法教授であった。
その主著『英国憲法論』Introduction to the Study of the Law of the Constitution(1885)はイギリス憲法の伝統的理論に古典的形態を与えたもので、イギリス憲法研究の基礎的文献として日本でいまでも広く読まれている。
彼はこのなかで、議会主権と法の支配がイギリスの二大公法原理であることを説き、さらに裁判所で適用される法規範としての憲法と政治の準則とされる憲法慣習を区別した。
とくに法の支配の内容として、行政に対する特別な法の適用に強く反対したが、のち第8版(1915)において行政法に対する考え方に修正を加えた。
法の支配の原理は、日本の憲法にも大きな影響を与えている。←←←
ほかに『19世紀イギリスにおける法と輿論(よろん)』Lectures on the Relation between Law and Public Opinion in England during the Nineteenth Century(1905)も広く知られている著書である。[池田政章]