某区役所福祉事務所での話だが、ある朝職員(革マル)がテロられて重傷を負ったらしいと連絡があった。
ゴリっとした奴はいなかったが、中核派や解放派のシンパもそこ働いていたし、黒ヘル(と赤ヘル)ノンセクトも何人かいた職場だ。
第一報に誰かが小さな声で「ヨシッ」と言いながら小さくガッツポーズ。それに築いたはずの上司は、あわててどうでもよい仕事上の指示を出したりしてその場を取り繕っていた。
上司が席を外すやノンセクトの一人が件のガッツポーズの人に「駄目だよ、○○さん。いくらアレでも同僚は同僚なんだから心配するマネぐらいはしなくちゃ」と言いたしなめた後、「ところで皆さん、今日あたり飲みに行きませんか?なんかそんな気分なんだけど」とニヤニヤ。
そこへ別のノンセクトの奴が、「一応入院した場所がわかるんなら、みんなでお見舞いに行く方が先だと思うけど、、、鶏の首とか牛の目玉を買ってこなきゃ。」と発言。ただし、鶏の首の話はとても小さな声で。
とにかくその日以降数日は、職場の雰囲気はとても明るかった。

川口君が殺された早稲田ではあのような事態になったが、それに先立つものも含め似たような事件が起きても、被害者が革マルであった場合、それを弾劾する大衆的な声が上がったなどと言う話は聞いたことがない。海老原の在籍した教育大でも同じ。
攻撃された人物が障害を持っているかなどと言う属性ではなく、どのような思想を持ちどのような生き方をし、どのように仲間に接していたのか。それがその人物の大学や職場の仲間に反映されるという単純な話だ。