「桜を見る会」の前日に行われた「前夜祭」をめぐり、共産党や立憲民主党などは「会費5000円は安すぎる」「会費の流れが不明確だ」などと追及している。こうしたなか、ネット上では、「共産党のバス旅行も構図はソックリ」と指摘されて盛り上がっている。

 まず、「前夜祭」は、安倍首相の後援会主催の会費制パーティーで、事務所がホテルニューオータニの会場で集金して、ホテル名義の領収書を渡し、そのままホテル側に渡していたという。

 安倍首相は、後援会としての収入、支出は一切ないとして「政治資金収支報告書への記載は必要ないと認識している」と説明している。

 これに対し、左派野党は「会費が安すぎる。事務所が補填したのでは」「ツアーの収支は政治資金収支報告書に記載する必要があり、政治資金規正法違反だ」などと批判している。

 ところが、東京の共産党練馬地区委員会の後援会が今月10日に実施した、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズへの「日帰りバス旅行会」について、ネット上で「前夜祭と構図が似ている」「党の補填はないのか?」などと、プチ炎上している。

 パンフレット画像によると、バス旅行は練馬区共産党後援会の旅行実行委員会が主催し、会費は大人9800円(=往復バス代、食事代、入館料、保険料含む)。「昼食・松花堂弁当」と豪華な写真付きで掲載されていた。

 関係者によると、旅行は毎年恒例の親睦イベントで、旅行代金は参加者から後援会の口座に振り込まれ、旅行会社に支払われていた。練馬地区委員会の後援会はこれまで政治資金収支報告書には記載してこなかったという。

 そこで、夕刊フジは19日、練馬地区委員会に、(1)会費などで党所属の都議や区議の補填はあったのか(2)会費の出入りはいずれ収支報告書に記載するのか−などを質問状で尋ねた。

 練馬地区委員会からは20日、「後援会の旅行の費用は自弁して行われており、他からの補填は一切なく、何の問題もない。
なお、今年の旅行会の結果は、国政で大問題になっていることも考慮し、『政治資金報告書』に記載する予定と聞いている」と書面で回答があった。