>>538の主張を自分なりに考察してみた
彼の主張する”魂”というのは何であるか
これは誰にでもすぐに理解できるように”脳”の機能がもたらす行動である。
外面に表現しない行動、例えば心の中で呟く言葉”内言”なども我々は行動と定義している

脳はアルツハイマー等の疾患を患わない限り生涯に渡って発達する
その発達がもたらすものは知能であり、知能には”流動性知能”と”結晶性知能”の2つに大別される

我々が文化を感じ取りその時代の関係を身に付けるような知能が前者である”流動性知能”である。
この知能は25歳をピークに減衰していく知能とされている
これはヒトという生物が誕生しヒトという複雑な社会や文化に適応するための能力である
これが現代では若者が若者たる文化を創造し適応するよう機能している
当然であるが社会や文化に対する接触頻度に比例して”流動性知能”は発達する訳だから、それらの経験が乏しい者にはそれなりの発達しか期待できない

ちなみに”流動性知能”の言語習得について面白い研究結果がある
戦時中に東京が攻撃の対象になった際に疎開した子どもたちに対し疎開先の方言にどの程度適応できたかを追跡調査した研究である
この研究の結果わかった事は方言への適応は14、5歳が限界であり、またそれには男女差があり男児の方が適応の限界年齢が女児より早い時期に限界に達していた
ネイティブのような言語の習得は成人してからは非常に困難である事は想像に容易いように、この研究結果はそれを裏付けたものであろう

話が脱線したが同じ”流動性知能”であっても社会や文化に適応するための能力はこのように細かく分解すれば獲得の敏感年齢である”敏感期”(以前は限界である事から”臨界期”と記述されたが差別用語になりかねないため”敏感期”と記述されるようになった)は
まちまちであるが、概ねそれ全体の機能が衰退にまわっていくのが25歳程度とされている
従ってその時期を外した者が若者の真似をしようと思っても中々思い通りには行かなくなる
それは自己なかで成熟した社会や文化の概念が固定化し変化に適応できなくなるためである
永遠の若さを追い求める者にとってこの事はとても残念な事のように思われるかも知れないが、これは逆にその人間が安定して社会や文化に関われる人格に”成熟”した証拠でもありまさに”脂が乗った”状態を意味するのだ