今回のトラブルは、運営側にとっては実に面倒くさい内容である。
野球でいうならライトとレフトの中間に絶妙にボールが落ちて、誰もが拾いきれない/フォローしにくいような微妙な内容である。

仮説α:今回が80%OFFではなく99%OFF(1パール購入)だった場合
(4)に書いた通り過去には90%OFF程度までは行われているが、99%OFFは恐らく前例がない。
運営者による重過失な点は変わらないが、過去に前例の無い事案であり運営側が有利なカードが1枚増える。

仮説β:今回が80%OFFではなく、ゲーム内限定通貨(ゲーム内資金/マイレージ)で購入可能だった場合
運営側完全有利であり、JEWELを介していない為、完全に強気な対応が可能である。利用者アカウントの警告・凍結・ロールバックできる事案と考えられる。

仮説γ:普段はゲリラセールを行っていなかった場合
黒い砂漠は数週間に1回のペースで無告知でゲリラセールやクーポン発行を行っている。公式サイトに掲載されない/遅い場合もある。
しかも現在行われているセール自体も公式サイトで分かりにくい場所に掲載されており、大変複雑に見える。
今回のケースがいつから価格ミスだったのか分からないが、ユーザにとっては数多あるセールと同等にとられても致し方なく責任を問う事が難しいと言える。
普段から一切値引きをしない店なら運営有利と言えるが、セールを乱発しているように見える為運営側は不利である。

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<総括>
ゲーム内の通貨バランスやゲームバランスの崩壊に繋がる事案であるし
長い時間をかけてゲームを楽しんできた消費者にとって、出し抜けのように得をしたユーザを目の敵にする気持ちは理解できる。
しかし商取引の視点で見るならば、今回の件はバグと言うには難しく、商取引としては消費者保護も適用されると考えられる。しかもデータ取引なので、取引自体はすでに完結済みである。
さらに「普段から突発的ゲリラセールを行っている」「商品購入のデザインは通常の割引セールと同等だった」「価格が80%OFFであり他アイテムでも前例があった」の点から見ても運営不利と言える。
契約遡及や巻き戻しは可能かもしれないが、その場合消費者は詐欺事件として消費者庁や弁護士に訴える材料が揃っている。
下手をうって争うと「パールは現金と同様」と見なされて税務上の解釈トラブルに発展しかねない。

私の予測では、今回の事案に一切関わらなかったユーザに、ゲーム内メールで高額なお詫び品を贈呈し
著しくゲームバランスを崩壊させる可能性のある消費者(例えば10万円以上の該当アイテムを購入した者)に個別で払い戻しや手厚い対応あたりが関の山ではないかと推察する。
あるいは購入ユーザに対して、正規料金を提示して、払うか購入前に巻き戻すかの選択可能などがであろうか。

議論の足しとなれば幸いである。以上となります。