入れたほうが退学、入れられたほうは停学!?

 今年8月、自衛隊幹部候補生を養成する防衛大学校(以下、防大)で「いじめ事件」が起こった。2学年の男子学生が校内で裸にされて体毛を焼かれたり、SNS上に性的ないじめの様子がアップされたのだ。結果、被害者学生はストレス障害になったとして、上級生や同級生8人を傷害と強要容疑で刑事告訴した。

 防大ではこうした“性的な不祥事”、とりわけ男性同士の性的ないじめが後を絶たないという。昨年、防大を卒業した57期生OBの小川元輝さん(仮名・25歳)は言う。

「僕が防大の1年生時代、同期のひとりが『同部屋の4年生が同性愛者で困っている』とこぼしていました。同期の話では、ある日先輩に呼ばれ、『まだ1年生で、慣れない生活で大変だろ。マッサージしてやるよ』といわれて、そのまま裸にされ、体をあちこち舐められたそうです。上級生、しかも最上級生の4年生ですから。実際、嫌だけど断り切れなかったと。言われるがままにするか、やめるか、しか、防大には選択肢はありません」

 ちなみにこの当時の最上級生は現在、幹部自衛官として陸自精鋭部隊にいるという。一方、“行為”を受け入れた1年生は現在、海自護衛艦に勤務しているという。ふたりの関係がいまも続いているかどうかはわからない。

「防大ではもし、こうした同性愛行為が学内で発覚したら、“入れたほうが退学”、“入れられたほうが停学”という処分となります。“入れられた”のだから、その気があった、つまりわいせつ行為を共に行なったという解釈からと聞いてます」(小川さん)

https://dailynewsonline.jp/article/893472/