中高年のひきこもり、国が用意した就労支援の実態は“人権を踏みにじるに近い行為”
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200125-00017034-jprime-soci
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200125-00017034-jprime-soci&;p=2

「サポステは半年で就労を迫るんですよ。最長1年まで延長できますが、それでもたった1年。だからそこで失敗すればまたひきこもっちゃう。
でも、国がひきこもりから外に出てきた当事者に用意しているのはそれだけなんです。それも今までは39歳までという限定つきです。

 出たからといって外の世界はすごく恐怖に満ちてますし、長いこと歩いていないから足の筋力も落ちていて歩く練習も必要だし、目の焦点も合わせづらくなっている。
それがいきなりサポステ行って就労訓練受けて、面接行けと言われたところで現実的に無理があります」

 ひきこもり支援のゴールは国の意図するような就労ではないと黒川さんは言います。

「そもそも50代まで社会経験がない方たちにいきなり外に出て働けと言うのは、人権を踏みにじるに近い行為だと思います。

 こちら側の価値観を押しつけて、その方が本当はどういう人生を生きたいのかとか、本来だったらどういう自分でありたかったのかとか、ご本人の思いの側に立つのではなく、
こっちの社会側の価値観と尺度で“働かざる者食うべからず”みたいなのを押しつけてというのは支援ではないと思います。

 多様性のない社会の側に彼らを適応させるのではなく、社会のほうが変わる努力が必要なのだと思っています」