実家が全焼し、天涯孤独となった志摩子は、以前にも増して内罰的になった。

俺のアパートに身体一つで転がりこみ、昼夜を忘れてひたすら肉欲に耽るのを誰が責められようか。


結婚するまで一線は超えません。
かつての約束もとうに反古された。
咎める者はもういない。


私はこういう最低な人間なんです。
諦めたように志摩子は笑う。
それはどんな悲鳴よりも痛々しくて美しい。


愛してます。愛してます。

呪詛のように繰り返し、嬉しそうに尻の穴まで舐め回す痴態も、俺だけのもの。
汚れを知らない新雪を土足で蹂躙する下卑た愉悦に溺れるだけ。


可哀想な志摩子。
俺はただ、肯定も否定もせず、耳元で愛を囁いただけ。


ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。

罰を求めていた筈なのに、腰を跳ねあげ絶頂に浸ってしまう自分が許せないのか。

踊り疲れた後は俺の腕の中で深く静かに謝罪を繰り返す。


それじゃあ、またお仕置きをしないといけないね。

そう囁くと、小さく震えて俺を見る白薔薇は微かに笑顔だったかもしれない。


可愛い志摩子。
このまま共依存の海で溺れていたい。


ゆっくりと抽送を再開させると、絞り取るように全身を俺に絡ませる。


思考停止という甘い檻の中で。
聖女は再び獣に戻る。